ランニングをした翌日、前ももだけが強く筋肉痛になる。走るたびに前ももがパンパンに張り、階段を下りるのもつらい。そんな状態が続くと、「走り方が悪いのかな」「このまま脚が太くならないかな」と不安になりますよね。
結論からお伝えすると、「走り方のまずさ」「地面をつくような着地」「下り坂を走った」などの原因が考えられます。この場合、着地の仕方や走り方を修正することで改善が可能です。
この記事では、
・ランニングで前ももが筋肉痛になる7つの原因
・筋肉痛と痛みの見分け方
・前ももの筋肉痛の改善方法
・よくある質問
などを神戸・御影にあるパーソナルジムIZURU代表 / 伊藤出が解説します。
ランニングで前ももが筋肉痛になる7つの原因

ランニング後に前ももが筋肉痛になる原因は、以下の7つが考えられます。
1、走り始めたばかり、または久しぶりに走った
まず考えられるのが、
走り始めたばかり&久しぶりに走った
ということ。ランニングを始めたばかりの方や、数週間以上休んでから再開した方は、普段よりも大腿四頭筋への刺激が急に増えます。フォームに大きな問題がなくても、身体がまだ負荷に慣れていないため筋肉痛になることがあります。
この場合は、数回ランニングを重ねると筋肉痛が徐々に出なくなっていきます。ただそれでも筋肉痛が残る場合は、以下の原因が考えられます。
2、走行距離・ペース・下り坂を急に増やした
2つ目の原因は、
走行距離を増やしたり、ペースを上げて走った
ということ。これまで3kmだった距離を急に5kmへ伸ばしたり、ゆっくり走っていた方が急にスピードを上げたりすると、筋肉が受ける総負荷は大きくなります。また下り坂を多く走ると筋肉が伸ばされながら刺激を受けるため、前ももの筋肉痛が起こることがあります。
3、脚を身体より前へ出しすぎている
3つ目の原因は、
走り始めたばかり&久しぶりに走った
ということ。ここからが多くの方に当てはまる原因になってくると思います。
着地する足が腰より大きく前に出る走り方は、オーバーストライドと呼ばれます。前方へ伸ばした脚で地面を受け止めると、一歩ごとにブレーキがかかり、膝を支える前ももの負担が増えます。

「歩幅を広くしよう」「大きく走ろう」と意識しすぎる方に多い傾向です。前へ脚を伸ばすのではなく、身体の真下付近で着地するイメージに変えることが大切です。
4、上半身が後ろへ残っている
4つ目の原因は、
上半身が後ろに残っている
ということ。これも上記の原因と似てますが、胸を張ったり腰が反ってしまう。すると、上半身が後方へ残りやすくなります。その状態で前へ進もうとすると、結果的に脚が前に出るような走り方になるんですね。
良い姿勢とは、胸を強く張った姿勢ではありません。全身が前後左右バランスがとれており、50:50の状態のこと。全身がリラックスしている自然体で走ることが、スムーズに走るコツです。
5、足音が大きく、着地衝撃を強く受けている
5つ目の原因は、
着地で強い衝撃を受けている
ということ。走っているときに「ドスドス」と大きな足音が出る場合、
・重心の上下動が大きい
・全身が力んだ状態で着地している
・踏み込みを意識しすぎている
などの可能性があります。強い衝撃を前ももで繰り返し受け止めれば、筋肉痛や張りにつながります。重心を高い位置に設定し、その重心を前に運ぶイメージで走る。これだけで足音は小さくなります。
神戸市東灘区御影のパーソナルジムIZURU。阪神御影駅徒歩3分。指導歴15年・1,500名以上を担当してきた伊藤出が、身体をゆるめて整え、一人ひとりに合わせたトレーニングをご提案します。ダイエット、脚やせ・お腹痩せ、姿勢改善、肩こりや腰痛、メンタルの不調、筋力アップまで幅広く対応。無料体験受付中。
6、お尻やもも裏を使いにくい
6つ目の原因は、
お尻やもも裏を使いにくい
ということ。長時間座る習慣があると、股関節が硬くなります。このとき、大腿直筋や腸腰筋などが緊張するんですね。


そうすると、脚を後方へ送りにくくなります。すると、お尻やもも裏の筋肉が動きづらくなり、前ももで脚を前に運ぶ比率が高まります。これも、前ももの筋肉痛が起こる原因の1つの可能性があります。
7、疲労困憊でも走り続けている
7つ目の原因は、
疲労困憊でも走り続けている
ということ。走り始めは問題がなくても疲労が蓄積すると重心が下がり、脚が身体の前へ出やすくなります。「前ももが痛むのはいつも後半」という方は、ご自身の持久力に対して距離やペースが合っていない可能性があります。
痛みが出る直前まで頑張るのではなく、フォームが崩れる前に休息を挟んだりストップする。そうすることで、前ももの筋肉痛を最小限に抑えることができます。
前ももの筋肉痛とケガを見分ける目安

一般的な遅発性筋肉痛は、運動後24〜72時間ほどで強くなる傾向があります。前もも全体に重だるさがあり、日ごとに少しずつ軽くなるなら筋肉痛の可能性が高いでしょう。
一方、走っている最中に突然鋭く痛み始めた。一点だけを押すと強く痛み、片脚だけに症状がある。腫れ・内出血・力が入らないという場合は、炎症や筋肉の損傷なども考えられます。
| 確認点 | 一般的な筋肉痛の傾向 | ケガを疑う傾向 |
|---|---|---|
| 痛みの始まり | 運動後から翌日 | 走行中に突然 |
| 痛む範囲 | 前もも全体、左右似ている | 一点に集中、片側だけ |
| 痛み方 | 重だるい、動き始めにこわばる | 鋭い、刺す、力が抜ける |
| 経過 | 数日で徐々に軽くなる | 悪化する、長引く、走り出すと痛む |
この表は自己診断のためではなく、受診を考える目安です。「いつもの筋肉痛と違う」と感じた時点で無理に走らないようにしましょう。
ランニング後の前ももの筋肉痛を和らげる方法

ランニング後の筋肉痛を軽減する方法は、以下の通り。
痛みが強い日はランニングを休む
まず痛みが強すぎる場合は、
ランニングを休む
ようにしましょう。歩くだけでも痛い、階段で脚をかばう、フォームが崩れてしまう。こういう場合は、ランニングを休みます。筋肉痛を我慢してかばって走ると、部分的な負担が増加して組織を痛めてしまうリスクもあります。
もしどうしても走りたい方は、普段よりもゆっくりとしたペースで走ることをおすすめします。
無理のない範囲で軽く動かす
軽く動けそうな方は、
無理のない範囲で軽く動かす
ようにしましょう。膝の曲げ伸ばしやゆっくりした歩行。筋肉を揺らすなどは、硬い筋肉をゆるめてくれます。筋肉をゆるめて血流を改善すると、筋肉痛も軽減できます。
時間がある方は、YouTubeで紹介している以下の動画を実践してみてください。より楽になることを実感できると思います。
睡眠・水分摂取・栄養バランスを整える
そしてもう1つ実践してほしいのが、
睡眠・水分摂取・栄養バランスを整える
ということ。睡眠不足だったり、栄養が不足すると回復が遅れます。特別な回復食品を探す前に、十分な睡眠・水分摂取・日々の食事を整えることが優先です。
食事は、肉・魚・卵・大豆製品などのたんぱく質、主食からエネルギーをとり、野菜や果物も組み合わせます。筋肉痛を一晩で完璧に消す方法はありません。身体が回復できる環境をつくり、時間を味方につけることが安全な近道です。
前ももに負担をかけにくいランニングフォーム

ここからは根本改善のために、前ももへの負担を軽減するランニングフォームの改善に移っていきます。
1、重心位置を高くする
まず行ってほしいのが、
重心位置を高くする
ということ。脚元に意識を向けながらランニングをすると、前ももなどの筋肉への負担が増します。頭か胸辺りに重心位置を設定し、重心を高く保ちます。

2、重心を前に運ぶように走り出す
重心位置が高くできると次は、
重心を前に運ぶように走り出す
ようにします。イメージ的には、頭や胸をスーッと前に運んで行く感覚です。ただ実際に、頭や胸を突き出すわけではありません。

こういうイメージで走り出すことで、脚にかかる負担が軽減して、前ももの筋肉痛が起こりづらくなるんですね。
3、胸を張らず、心地良いリズムで腕を振る
そして重心を前に運ぶように進めると次は、
腕を心地よくスイングしてリズムを作り出す
ようにしていきます。このとき注意してほしいのは、腕をまっすぐ振らないこと。

腕は斜め方向にスイングされるのが自然なため、胸の前から交互に落とすように腕振りを行っていきます。
4、みぞおちから脚をぶら下げるイメージ
そして脚の動きは、
みぞおちから脚をぶら下げるようなイメージ
でランニングを行います。ようは、脚はリラックスしましょうということです。脚が力むと、前に出てきやすくなります。リラックスさせると、自然な位置で着地できます。

こういう走り方ができると、地面から受ける衝撃は脚や体幹全体に分散されます。そうすると、前ももの筋肉痛は起こらなくなります。
前ももの負担を減らす3つのエクササイズ

以下のエクササイズをランニング前に行うと、より前ももの筋肉痛を軽減することができます。
1、身体を前後に心地よく動かす
2、膝を伸ばしてお尻を後方へ引く
3、上半身を垂らし元に戻る
4、そのままへそを軽く前へ突き出す
5、身体を前後に心地よく1分間動かす

2、太ももの付け根を軽く伸ばす
2、後方の足の甲を地面につける
3、太ももの付け根を軽く前に突き出して弾む
4、これを左右1分間行う

3、かかとを小さく上げ下げ
2、後方の足の足裏全体を地面につける
3、小さくかかとを上げ下げさせる
4、これを左右各1分間行う

これら3つのエクササイズを行うと、後方に脚が残りやすく前に出にくくなります。こういう着地は前ももへの刺激を軽減させるので、ランニング前にこの3つのエクササイズはおすすめですね。
筋肉痛があるときにランニングを再開する目安

基本的には、以下のような指標で問題ありません。
| 筋肉痛が強すぎて動けない | 2~3日は休む |
| 筋肉痛があり、動きがガチガチ | 1~2日休む or ゆっくりとしたランニングを行う |
| 筋肉痛はあるが、動くと徐々にマシになる | ゆっくりとしたランニングから開始し、徐々にペースアップ |
| 軽い筋肉痛がある位 | いつも通りのランニングでOK |
筋肉痛があっても、通常はランニングしてもらって問題ありません。ただ筋肉痛が強すぎて動けない、フォームが崩れる場合は休んでもらった方がいいと思います。
筋肉痛からの回復期間は行ったランニングの距離・速さなどによって異なりますが、大体は2~3日も休めば回復します。
ランニングで前ももの筋肉痛を繰り返さないための予防法

前ももの筋肉痛の予防法は、以下の通り。
軽くエクササイズを行う
いきなりランニングに入っても問題ありませんが、身体が硬い方は上記でお伝えした3つのエクササイズを行ってから走るのがおすすめです。そうすると、身体も動かしやすく走り方もスムーズになります。
徐々にスピードアップする
これは必ず守ってほしいのが、最初からハイペースで走らないということ。人の体は、いきなり速さを求めると緊張して動きが硬くなります。この状態だと、前ももにストレスがかかりやすいんですね。
ランニングを始めたら、重心を軽く前に運んでリラックスしてゆっくり走る。身体が温まってきて、スピードを上げてもリラックス状態が継続する。そうなれば、速いペースを維持してもらっても問題ありません。
疲労によって距離・速さを変える
毎日の疲労は、仕事・家事・行動量・食事などによって変動します。もし疲れが溜まっていれば、その日は軽めに。逆に元気であれば、普段より少し多めに走ってもいいかもしれません。
1番避けたいのは、メニューを固定化させること。体調などによって変動させ、常に心地良くランニングを終える。疲労が蓄積し過ぎるとフォームが崩れ、前ももの筋肉痛も出やすくなります。
ランニング当日の自分の体調がどうなのか?そういったことを気にかけて距離・速さを調整しましょう。
フォーム改善で意識するのは1ヶ所だけ
上記でフォーム・走り方について解説しましたが、ランニング中に意識する身体の箇所は1ヶ所のみ。同時に2つも3つも意識しようとしても、無理です。人間は1つのことしか意識できないようになっています。
もし複数のことを同時に意識しようとすれば、そこに緊張が生まれます。ですので、走り方やフォーム改善する際は、1ヶ所に意識を向けるようにしましょう。
前ももの痛みで受診を検討したいケース

ここまで“筋肉痛”に対する内容をお伝えしました。ここからは、筋肉痛ではなく“炎症”“組織の損傷”などが原因で起こる痛みについて触れておきます。以下の症状が出た場合は、医師に相談することをおすすめします。
・走っている最中に突然鋭い痛みが出た
・腫れや内出血がある
・脚に力が入らない
・歩くと脚を引きずるぐらい痛い
・安静にしても痛みが強い
・筋肉ではなく骨と骨の間が痛い
などの症状は、整形外科で診てくれます。
ランニングと前ももの筋肉痛に関するよくある質問

前ももの筋肉痛で悩まれている方からの質問は、以下の通り。
Q、前ももが筋肉痛のまま走ってもいいですか?
基本的には大丈夫です。ただ階段や歩行でも痛む、脚をかばう、走るほど痛みが増す場合は休む方がいいですね。
Q、筋肉痛になるのは効いている証拠ですか?
違います。筋肉痛になるのは、主に走り方の問題です。前脚でブレーキをかけるように着地しており、そのフォームの問題が筋肉痛につながっています。もしくは、走りすぎの可能性があります。
Q、前ももの筋肉痛で脚は太くなりますか?
筋肉痛=前ももが太くなる、ではありません。ただ筋肉痛が起こるような着地の仕方を繰り返していると、前ももが太くなる可能性は十分にあります。
Q、前ももが痛いときはストレッチをしたほうがいいですか?
そうですね。心地良い程度にストレッチしたり、軽い体操を行うのがおすすめです。
Q、前ももではなく、お尻が筋肉痛になるのが正しいですか?
基本的にランニングでは、筋肉痛にならない方が適切です。どこかしらに筋肉痛が起こる場合は、局部にストレスがかかるような走り方になっている可能性があります。
まとめ:前ももの筋肉痛は休むだけでなく走り方まで見直そう

今回は、ランニングをすると前ももに筋肉痛が発生する原因と改善方法をご紹介しました。
・その他には、下り坂を多く走ったり疲労の蓄積が原因
・改善するには、まず太もも全体をゆるめる
・筋肉痛がひどい場合は、2~3日ランニングを休む
・根本改善のためには、走り方・フォームを修正する
・重心を高くし、前に運ぶイメージで走る
・脚をリラックスすれば、地面からの衝撃は全身に分散
ランニング後の前ももの筋肉痛は、基本的に走り方が自然になると改善できます。あとは走りすぎを避けること。これができると、前ももの筋肉痛が軽減してスタイルが良くなっていきます。
今回の内容が少しでも参考になれば、嬉しく思います。最後まで読んでいただき、ありがとうございました!
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